さていよいよ手術当日です。
2日目(手術当日)
起床(6:00)
相変わらず経口保水液のみで飲食禁止なので、朝食は取れません。歯を磨いて手術の時間(11:30)まで、手術着(浴衣のようなもの)と事前に購入しあった紙パンツに着替えて待機します。
手術室へ(10:30)
予定していたよりも前の患者さんの手術が早く終わったらしく、1時間前倒しで手術することになりました。待たされてそわそわするより結果的には良かったかもしれません。
術前に体温測定、血中酸素濃度と脈拍の測定、血圧測定などを行い、終わったら5分ほど待って看護師さんの後について、歩いてエレベータに乗って移動し手術室へ向かいます。
手術室の入り口では、フットスイッチによるドアがあり、看護師さんがドアを開いてくれ手中に入ると、奥のもう1枚のドアが開き、手術担当者が5~6人のスタッフに囲まれて術前の本人確認、手術内容の確認などを行った上で手術室へ移動します。
彼らが入ってきたドアの向こうへ行くと手術室が3つあり、手前から第1、第2、第3手術室となっていて、第3手術室へと入りましたた。入ると大きなモニターなどが目に入り、手術台が中央にあり、部屋の広さに比べるとやけに小さく見えたが印象的で、朝まであんなに不安だったのに、手術台に向かって歩いていく間、武者震いなのか、ふっと笑っている自分がいました。
手術開始(11:10)
手術台に自ら乗り、左手甲に点滴、指先にモニター類に接続するクリップを2つ、右手に血圧計、額に脳波を測定するペットボトルのキャップより少し小さいくらいのセンサー、とげとげした凹凸のあるものを3つついた帯で装着して、のどの少し右側に呼吸のセンサーをつけて静脈麻酔を開始すると手の甲に鈍い痛みが走り、ひんやりとした何かが入ってくるのがわかりました。
手術を担当する女性医師が、「最近見た映画は何?」と雑談をしてリラックスできるように促してくれたのが、術前に記憶している最後の記憶です。あっという間に意識がなくなり、意識がなくなったことに気づかないくらいです。s
次に目を覚ましたのは右下顎の親知らずの破片を抜いている時で、歯は麻酔が効いていて痛くないけど、長時間開きっぱなしだった顎が痛くて、右手を上げようとしたら手を抑えられてしまいました。つっかえ棒を入れられて動かない口で「あがが、あがが(顎が、顎が)」と馬鹿みたいに言っていたのを思い出します。
手術は11:10から開始して1時間半ほどで終了です。口の中にはガーゼが放り込まれて血が止まるまでそのまま。手術台からストレッチャーに乗せられて病室へと向かいました。このとき麻酔に対する不安があったんだと思いますが、聞かれてもいないのに、自分の体に異常がないか自分で手を動かして「手も足もしびれはありません。」と勝手に報告してしまいました。
少なくとも手術前や術中の恐怖心はありませんでした。あっという間に眠りに落ち、起きたら顎が痛い、そんな感じです。
病室へ戻る(11:15)
病室に戻って、自力でストレッチャーからベッドへ移動し、血圧を測定117/78でいつもより低かったのを覚えています。下唇のしびれがひどく、感覚がないうえに腫れているような印象でした。
写真は手術直後に自分で撮影したものです。顔は固定バンドで固定され、口の中は止血用のガーゼでいっぱいになっていて、鼻には酸素吸入用の管がついています。バンドで強く固定することで、その後の腫れが小さくて済むそうです。
手には術前につけた点滴用の注射針が刺さったままです。この後このまま点滴用に使います。
徐々に麻酔が切れてきて、最初はのどが痛み、そのあと歯のあったあたりが痛み始めます。麻酔による下唇のしびれは長く残ったままです。これが麻酔によるものなのか、手術の後遺症による痺れなのかはまだわからない状況でした。
1時間ほどしてとりあえず血が止まったのを確認して、水を飲むことができるようになりましたが、両顎の下唇がしびれているので水が飲めません。ストローをもらって水を飲みました。水を飲むときに下唇がこんなに大事なんだということが始めてわかりました…。
術後は静脈麻酔による立ちくらみなどがあるので、その日一日トイレは尿瓶ですることになっていましたが、麻酔が切れて動けるようになると、歩いてトイレに行く許可が下りて助かりました。病人とはいえ、尿瓶を看護師さんに持っていってもらうのはちょっと…ね。
昼食は食べることはできないので、この日は朝から何も食べられませんでした。
シャワー(17:20)
いつもは17:00までらしいですが、予約がいっぱいだったので時間外にシャワーを浴びさせてもらいました。
夕食(17:30)
一応、夕食は配膳されましたが、噛んでも痛い、飲んでも痛い、とても食べられる状況ではありませんでした。1550kcaの食事です。
- おかゆ
- 鯛のポワレ
- カリフラワートマトドレッシング
- チリコンカン
おかゆと汁物を中心に舌で潰せるくらい柔らかいものなら食ベることができました。顎の深いところが腫れているので、扁桃腺が腫れているときのようなつばを飲んだりするだけでも痛みがあります。
唇の痺れは少し軽くなったものの、まだ残ったままで不安でした。その後痛みがひどくなってきたので夕食前にロキソプロフェン60mg。この薬は胃を痛めるらしいので胃薬のレパミピド100㎎を飲みました。頭痛薬(ロキソニン)と同じ成分かな。
点滴投与(18:00~22:00)、就寝(21:00)
点滴(電解質と炎症止めと抗生物質)を22時くらいまで投与しました。最初は麻痺が残ったのではないかと不安になるくらい心配でしたが、21時になった頃にほとんどしびれはなくなり左の唇の先だけ少ししびれた状態。後遺症ガ出るかもしれないといわれた右下唇はまったく問題なく一安心。
しびれに関しては神経を切ってしまうほどの麻痺、少し傷つけてしまうしびれ、手術中に神経が圧迫されたりすることからくるしびれがあるらしく、神経の圧迫によるしびれは、時間とともに解消する。正座をしてしびれるようなものだと言われました。
その後22時頃に痛みが出てきたので、追加の痛み止めにカロナール40mg(20mg×2)を飲み、就寝しました。
3日目に続きます。手術も大変ですが、術後はもっと大変…。

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